これまでは町の中へばかり出かけていたので、実は森の中へまだ行っていません。
せっかく森林浴に来たのに。
ホテルの駐車場を抜けるとすぐに森に入れます。
私たちが選んだのは最も短いコース、「Trimm-dich-Pfad(体を鍛えよう)」というちょっとした道具があるコースです。
道具といっても丸太を短くして立てただけとか平行棒とか、木を使って簡単に作ったものですけど。
看板では全部で25箇所ほど、距離にして2kmくらいあるようです。
子供たちは大喜びでチャレンジしていました。
でもけっこう壊れてたりして、なんだかあまり管理されていない感じ。
体を鍛える気はないので別に良いんですが、観光地なんだからこれくらい何とかしようよという気も。
腕立てコーナー。 息子はへっぴり腰、娘は1回もできず、妻は次の日筋肉痛。 娘はとても身体が柔らかいみたいですね。 |
地図の看板があっても記されている規模が大き過ぎて、まったくわかりませんでした。
大きく廻ってホテル方面に帰れればと、何となく戻る方面の道を選び、更に進みました。
落ち葉でいっぱいの道は歩きやすく、たくさんの色が混ざりあってとても気持ちが良かったです。
山道と言っても丘みたいなもんですね、ほとんど平坦で歩くのはとっても楽ちん。
時々針葉樹林帯がやって来て、景色も空気もガラッと変わるのが面白かったです。
途中から針葉樹林帯に。 空気がスッキリする感じがしました。 |
景色は広葉樹の雑木林の方が奇麗で面白いですね。
私はぼんやり景色を楽しみながら歩いていましたが、妻は違っていました。
なんと彼女はキノコを探していたんです。
「たまたま下を見ていて偶然見つけ、近所を探したらけっこうあったから驚いた」なんて言ってました。
足が痛い私が一番後ろを歩いていたのですが、いつからか一番先頭になり、そして誰も付いて来ないのでどうしたんだろうと思っていたら、「キノコがあるよ!ママがキノコ見つけたよ!」と娘の興奮した声が。
毒キノコじゃないの?と訝しみつつ戻ってみると、確かに食べたことがあるキノコでした。
ママがよく庭の近所の自然公園で取って来ていたキノコと同じようです。
Steinpilz、日本名はヤマドリダケ、いわゆるポルチーニですね。
ポルチーニだと聞いたときは私も興奮しました。
「マジで?本当に?!」
家族でキノコ狩りになったのは言うまでもありません。
これは Maronen-Röhrling というキノコ。 ポルチーニとは違うようです。 |
しかし、見つけたいキノコがどんな色形をしているのか良く知らないため、なかなか発見できません。
もろに毒キノコっていうのばかり眼につきます。
オレンジで白い点々のやつとか、白くてひょろひょろしてるやつとか、薄茶でべっとりしているやつとか。
カエルもいました。 |
足の痛みも忘れ道に沿って森に入り、探しまくりました。
1時間半ほど探して歩き、どうやら完全にホテルとは違う方向に来ているような気がするなと感じ始めた頃、妻も同じように感じ不安になったようで、ちょっと不本意ではありますが来た道を戻ることにしました。
子供達も一緒じゃなくて足も怪我していなければ、そのまま行きましたけどね。
でも遭難ってそうやってするのかもしれません。
帰り道もキノコ探しは続き、袋がいっぱいになるほど採れました。
「キノコってけっこう簡単に採れるんじゃん」と思ってたら、こんなの普通じゃないんだそうです。
今まで何度もキノコ探しに出かけまったく採れなかったという妻が(ママと姉ばかり見つけれたそうです)、「本当にラッキーだよ、普通はこんなに見つからない」と力一杯言ってました。
そうかもしれませんね。
日本で山に行った時にキノコなんて採ったこと無かったし。
どれが食べれるキノコかわからないしね。
キノコを探すには落ち葉が少ない針葉樹林帯の方が楽でした。 |
3時間近く森を歩いていたようです。
ママに早速電話をして収穫を報告すると、驚いたと同時にとても喜び、来年は彼女も一緒に来る気になったそうです。
ドイツでは秋になると街にキノコ案内所がオープンします。
食べれる物か、毒のある種類じゃないか、調べてもらえるそうです。
森を歩くのが大好きなドイツの人たち、いろいろ見つけて事故が起きないような対策でしょうね。
来年の秋休みはキノコ狩り目的で再び来ることになるかも。 |
収穫したキノコはほとんどが Maronenpilz 、ニセイロガワリという種類でした。
日本名で聞くと食べれなさそうですがそんなことはありません。
ドイツ語では栗キノコです。
ポルチーニもありましたよ、ひとつだけですけど。
ポルチーニは栗キノコよりもっと固いようです。
ドイツ名も石キノコだし。
5日目の朝、いつもより早く起きて朝食をすませ、チェックアウト。
フリードリッヒローダ、ここにはもう来ないかなと思っていましたが、最後でとても楽しい体験ができたため、また来年も来ちゃうことになるかもしれません。
でもホテルは違うところにしたいかな。
帰りにハレへ寄り、ママの家に一泊してマグデブルグに戻りました。
ママの家で夕方テレビを見ていると、マグデブルグで大戦中の不発弾が見つかり、処理のため中央駅付近周囲800m、約17,000人が一時避難したそうです。
私たちのアパートはぎりぎり外れていたようですが、遅くまで騒がしかったと妻の同僚が言ってました。
ハレにいて正解だったかな。
ちょっとそういう雰囲気も味わいたかったけど。
爆弾は無事に処理できたそうです。