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2013年9月10日火曜日

コンサート

久しぶりにライプツィヒに出かけて来ました。
クラシックのコンサートを聴きに行くためです。
ライプツィヒまでは電車に乗って1時間ちょっと、実は近いんですよね。
ライプツィヒ中央駅

今回聴きに行ったコンサートはピアノのデュオで、演奏者はマルタ・アルゲリッチとマウリツィオ・ヴァリナ。
このコンサート、地元のピアノメーカー、ブリュートナーがプロデュースしたコンサートで会場はゲヴァントハウスです。
Blüthner Classics という名前でいろいろと企画しているようですね。
ライプツィのブリュートナー・ショールーム
妻が先月ピアノを購入する際いろいろと調べているうちに、ブリュートナーのHPでこのコンサートを知ったみたい。
アルゲリッチは10数年前NHK交響楽団のベルリン公演で聴けるはずだったのですが、直前の病気とやらで急遽交代してしまい、聴くチャンスがありませんでした。
CDもショパンを一枚持ってただけで、それもほとんど聴いてないCDだったため、どんな演奏をする人なのか知りません。
才能のある美人ピアニストっていうくらいです。
「鍵盤の女王」と呼ばれるアルゲリッチの演奏、チャンスがあれば聴いてみたかったんですよね。
それと何よりブリュートナーのピアノの音が聴いてみたかったんです。
Gewandhaus Leipzig

プログラムはモーツアルト、ラフマニノフ、シューマン、リスト、ヴィトルト・ルトスワフスキ(詳しくはブリュートナーのホームページでどうぞ)。
知っている曲はありませんでした。
クラシック音楽は聴きくのは好きですが、詳しくないです。

ピアノデュオのコンサートも初めてでした。
最初は二人の奏者が作り出す緊張感で目眩に襲われそうでしたが、いつしか緊張するのも忘れるほど引き込まれました。
妻は静かなメロディーでの掛け合いで涙がこぼれたそうです。

席が一番上の後ろの方だったため奏者の顔の表情までは見えませんでしたが、真ん中よりちょっと左寄りという場所だったので全体はよく見えました。
70歳を過ぎてるアルゲリッチですが、すごい迫力、パワフルです。
ついつい眼で追っちゃいます。
彼女が時々印象的なフレーズを力強く弾いて、リズムを作っているというか、相手を引っ張ってるという印象でした。
弾き終わって挨拶をしているところなんかは、なんだかとても可愛らしい感じなんですけど。

アルゲリッチの演奏でお気に入りのピアノ曲、聴いてみたくなりました。
演奏が終わり夫婦共に少々興奮状態でゆっくり出口に向かっていると、何やらサイン会が行われる様子。
アルゲリッチほどの大物でもサイン会とかあるの?と思いつつ、そんな彼女を近くで見てみたいとやって来るのを待ちました。

アルゲリッチさん、歳をとっても奇麗というか、魅力的でしたね。
多少不機嫌そうだった感じがしないでもないですが、演奏後サイン会、お疲れだったでしょう。
大したもんだ。

ミュンヘン近郊に住んでいるという日本人のピアニストの方にも偶然声をかけられ、ちょっとした出会いもありました。
共演したマウリツィオさんと知り合いで招待されたそうです。
クラシック音楽といえばやっぱりドイツは本場。
日本から勉強や働くために来ている演奏家の方達が多いです。
ベルリンに住んでいた時に知り合った日本人も、半分は音楽家の人達でした。
演奏する側からの話をいろいろ教えてもらえたりして、とても面白かったですね。
今回の出会いも大切にしよう。

それから生で聴いたブリュートナーの音、なんて言ったらいいんでしょう。
とても暖かいというか、柔らかい感じのする音でした。
当たり前だけど我が家のブリュートナーとは全く違いました、、、

それでブリュートナー購入後日談。
あの後すぐに調律師に来てもらったんですが、上板を開け中を一目見て「ダメダこりゃ」と!
何でもピアノ線がいくつか途中で繋いであるようなところがあり、調律というレベルではどうにもできないんだそうです。
修理が必要とのこと。
それでもし完全にオーバーホールするといくらくらいかかるの?と気になる質問をしたところ、「おそらく3000〜5000ユーロくらいじゃないか」と、、、
妻はかなりショックを受けてましたね。

調律師は「ブリュートナーはとてもいいピアノだから本当に残念だけど、これはどうしようもない。こういうピアノはあげるって言われても、もらっちゃいけないピアノだ。」とも言ってました。
そんな酷い状態だったのかよ、、、
確かにミョーンとか変な音するし、鍵盤が重いとこと軽いとことあったりするし、何より古いから仕方ないなとは思ってましたが、、、

そして調律師が何もできないと帰ったその後、再びピアノを売ってくれたある村の合唱団責任者から「その後どうだ?」という連絡があったんです。
言うのは悪いんだけど、、、と妻が彼と調律の件を話すと、それは本当に申し訳ないことをした、お金を返しにそっちに行くからと、わざわざ返金に家まで来てくれたんです。
ということで、我家のピアノ、かかったのは運送費だけでもらったピアノとなりました。

今回のコンサート、おそらくブリュートナーが用意したのは最高の2台だったはず。
そのきらめく音色に近づけるべく、うちのボロさんもいつか修理をしてあげたいと思いました。

いずれにしても久しぶりのクラシックコンサート、文化的で良い夜でした。

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