父親が入院したので急遽見舞い帰国です。
今回は私一人だけだったので毎日病院に通いつつ、美味しい物を食べにいこうとか、近所の神社仏閣や美術館、博物館を見てまわろうとか思っていたのですが、実際はそれほど余裕がありませんでした。
毎日だらだらしてるうちに、考えていたことの半分もできない感じで終わっちゃいました。
まあ、そんなもんなんですよね。
日本に住んでいた時だって、いつか行きたいと思っていたところのほとんどに行けなかったんですから。
厳島神社、今回も行って来ました。 |
父が入院しているのはリハビリ専門の病院で、広島市内の実家から市電に乗って20分くらい。
繁華街に近いところにあり、タクシーでも同じくらいかかります。
病院は午後3時から面会時間となっているので、午前中は広島市内を散策するつもりでした。
現代美術館とか、広島城とか、県立美術館とか、、、
原爆ドームにも行って写真でも撮って来ようとか思っていたのに、、、
毎日母親と一緒に韓国ドラマとか見ちゃったのがいけませんでした。
それでも一人で行動するつもりだったため、2日目に広電のPASPYなるICカードを購入。
東京のパスモやスイカのような物ですね。
このパスピーのおかげで広島市がぐっと身近になった気がしました。
(公社)広島県バス協会より |
宇品四丁目と五丁目の間には、宇品ショッピングセンターというすごくレトロな商店街がありました。
今までに何度も近所に来ていたのに、その存在をちっとも知らなかった。
まだこういうの残ってたのって感じで、すごく気になりました。
でも入ったら出れなくなりそうで、ちょっと怖い、、、
慣れるとすごく便利な路面電車 |
どれも順調にこなしすべて上手くいってたのですが、ここでアクシデントが。
私の体調がおかしくなって来たんですね。
帰国1週間前くらいから良く眠れなくなってたんですが、その状態が帰国後も続き、時々ふらつくというか目眩に似た感じがするようになりました。
お見舞いに来た私が病院に行くなんて、病人に余計な心配をかけると思い何とか我慢していたのですが、旅行中は本当に絶不調。
そして出国5日前に、ついに病院へ行くことになりました。
医師の診断はプレッシャーによる脳の働き過ぎから来る寝不足。
簡単に言うと「子供が遠足の前日に眠れないような状態」なんだそうです。
やらなきゃ行けないこと、会わなきゃならない人、ドイツでやり残して来たこと、帰ってからのことなど、考えることが多過ぎて精神的に休めていないんですって。
そして、「もちろんそんな簡単なことではないんですけれど、人間なんてそんなもんなんですよ。だから特に大変な病気になってると思わないでいいです。」と!
何だかすごく腑に落ちるというか、的を得た回答をもらったようで、すごく安心できました。
何よりこの安心が欲しかったのかもしれません。
良いお医者さんに当たって良かった。
広島に居る間は、紅葉で混んでいた宮島と叔母の住む生口島、そのお隣にある愛媛県の大三島へ行って来ました。
ところどころ紅葉が美しかった宮島。 |
真言宗御室派の大本山、多喜山大聖院水精寺 |
実家が東京にある頃からお手洗いに貼られていたお札で、我が家にも欲しいと前から思っていたんですね。
しかし、粗末にしちゃならないとその他の物とは違う棚の上に置いたせいか、実家に忘れて来てしまいました。
暮れに遊びに来る友人に持って来てもらわないと。
大三島では大山祇神社へお参りに行きました。
新しく総門ができていました。 |
不思議なくらい落ち着ける神社です。
もし境内にカフェとかあれば何時間でもいたくなる、そんな感じの神社です。
そしてこの大山祇神社には、源平をはじめ多くの武将たちから奉納された、甲冑や刀をあつめた宝物館があります。
頼朝や義経の鎧(伝)とか弁慶の大なぎなたとか、じつはすごいコレクション(?)なんですよね。
鶴姫の伝説とかもあるし。
広島の後は東京へ出かけました。
東京ではついに、ダニ博士と会うことになりました。
実はダニ博士、12月にドイツのダニチーズ村へ来ることになりました。
そしてその時は「ご一緒に」と誘われました。
その打ち合わせも兼ねて、とりあえず顔を合わせておこうということになったんです。
先の回でうちに泊まりに来た作家のKさん(すでに帰国)と、編集者のHさんも加わり、夕方から博士の研究室に集合しました。
本当に一匹のダニが取り持った縁です。
Kさんはあの後、私が紹介したハレ市の独日協会メンバーの協力を得て無事にダニチーズの村、ヴルヒヴィッツに行って来たんです。
その時に手に入れたチーズ(ダニ付き)を持参して、やって来てくれました。
博士にとっては、念願のチーズ&ダニとのご対面、そして試食!
数日後に現地へ行くことになっていましたが、一足先に「物」を手にすることとなりました。
博士とのダニチーズ村訪問は次回に。
Milben Käse! 写真では見えないけどダニ、いっぱいついてます。 |
ドイツのダニチーズ、みんなの食べてみた感想は、
「しょっぱい」、、、
それとけっこうキャラウェイの味が効いていました。
すごく美味しいってことはなかったのですが、決して悪くないです。
独特の香り、、、というかニオイがありますね。
ママもけっこうキャラウェイを使いますが、ドイツでは人気のハーブなのかもしれません。
チーズにもこのニオイ消しのために使われているんじゃないか、とみんなの意見が一致。
その後、神田の北方中国料理のお店へ出かけました。
懇親会ですね。
Kさん以外初めて会ったとは思えない程、楽しく盛り上がりました。
偶然共通の知り合いがいたり(ハンガリー人)、興味深い話題もいろいろあって、あっという間に5時間くらい過ぎちゃいました。
お店のお料理もすごく美味しく、また行きたいです。
その他、東京では上野の国立博物館へ「日本国宝展」を、六本木の森アーツセンターギャラリーへ「ティム・バートンの世界展」を観に行きました。
国宝展は混んでいましたね。
集められた展示品はどれも素晴らしく、さすがに国宝と指定されるだけの物でした。
何故か今回は書物に心が惹かれました。
「万葉集」とか「後撰和歌集」「土佐日記」など、書かれた文字の美しさにももちろんなのですが、和紙と墨の完成度というか、時代を耐える品質にも感動しました。
その他にも「普賢菩薩像」や「縄文のビーナス」「渡海文殊」、、、どれも本当にすごかった。
おみやげも結構買っちゃった。
「ティム・バートンの世界展」はとても楽しい展覧会でした。
微妙に気持ち悪い可愛らしさ。
もっとゆっくり観ていたかったのですが、やっぱり混んでました。
後半1週間の予定がぎっちりで、体調を崩す程の重圧を心にかけていたと思われる今回の帰国旅行。
ドイツにも無事に帰って来れました。
父親のお見舞いが何よりの目的だったので、ゆっくり会うことができてとりあえずは良かったです。
ただ、ドイツの病院に慣れてしまっているせいか、父の入院している病院の汚さというか、暗い雰囲気にすっかりやられてしまいました。
もっと居心地の良さげな所、なかったんでしょうか?
壁に向かってご飯を食べている姿を見るのは、とにかく寂しかった。
あんな環境では治りも遅いんじゃないかと思わずにいられません。
それから母にiPhoneを購入したこと!これも素晴らしい進展。
機種変更手続きや電話回線の変更、解約など、4時間も某大型電気店にいるはめになったのですが、それだけの価値はありました。
これでドイツからでも病院の父や、実家の母の顔を見て話せるようになりました。
子供たちのことも見せれるし!
日本に滞在中、母のiPhoneを借りていたんですが、慣れると便利ですね。
スマホ、ちょっと欲しくなったかも。
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