暑い日が続いたようで、ベランダの植木はカラカラ。
キュウリの苗が枯れてしまったようですが、ほとんどの草花は何とか助かったようです。
私の風蘭も出かける前にたっぷり水をあげてたので、1週間くらいなら大丈夫。
問題なく元気でした。
そして、旅行中に着た服の洗濯。
天気も良く、まだ時間的にも早かったので、その日のうちに洗うことにしました。
私たちの住むアパートには広い屋根裏部屋があり、住人の洗濯物干し場になっています。
それと本当は防災上禁止されているのですが、ちょっとした物置き場としてみんな使っているようです。
家具やダンボール箱、スーツケース、大きなぬいぐるみ、水槽、マット、ソファーなど、部屋に置いておくと邪魔になるような物がけっこうたくさんあります。
でも広いのでちっとも狭くなっていません。
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いろんな物が置いてありますね。 夏はすごく蒸し暑いです。 |
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緑のひもが張ってある所が私たちの物干場所。 |
電気をつけると、誰もいないはずなのに、パタパタッ、パタパタパタッという物音が。
柔らかい物で何かを叩いているような音がしました。
それも我家の干場近くから。
物音の犯人はなんとツバメでした。
ツバメが誰かの赤ちゃん用たらい、ベビー・バスに落ちていたんです。
でも、どこから?どうやって?
など、いろいろ思うこともあったのですが、さて、どうする?
洗濯物を干すのは後回しにして、家に戻りツバメのことを家族に報告。
寝る準備をしていた子供たちも「えっ!見たい」と。
子供の歯磨きを手伝っていた妻も「助けてあげなきゃ、連れて来て!」と。
連れて来てと言われても、、、捕まえられるのか?
というか、捕まえていいの?
などと思いながら、再び屋根裏部屋へ。
まだいました。
ベビー風呂は深さがある割に幅は大してなく、全体がなだらかな曲線でできたポリプロピレン製(?)。
ツバメにとっては掴みどころがなく、嫌な形だったのかもしれません。
それにしても出れないもんなのか?
鳥をつかむのなんて、いつ以来でしょう。
ちょっと手を出すのにひるみましたが、あっさり捕獲成功。
ほとんど暴れたりしませんでした。
私以上にビビっているツバメの羽を痛めないよう、顔だけ出るように両手でやさしく包み込みました。
思いのほか体温が高く、その軽さに驚きました。
そして家族が待つ部屋に再び戻りました。
ツバメをこんなに近くで見たのは私を含め、全員初めて。
飛んでいる姿か、軒下とかに作った巣に来るのを見上げたくらいです。
みんなすごく興奮していました。
いつからあそこに落ちてたんでしょうか?
鳥はけっこう大食漢で何時間も食べないとすぐに弱り、そのうち死んでしまうと聞いたことがあります。
夜だから大丈夫だとは思いますが、とりあえず蒸し暑かったので水分補給が必要なはずだと、水をあげることにしました。
小さなスプーンに入れて口の横につけると、けっこう飲みました。
妻がどこかからハエを捕まえて来て、あげたら一口で食べました。
植木にアオムシの小さいのがついていたのを思い出し、それもあげたら食べました。
思ってた以上に元気みたい。
みんな大喜びです。
ネットで検索すると、同じようなケースがやっぱりあるようですね。
ツバメはおそらくまだ子供で、巣立つ直前か直後。
飛ぶ練習をしていたのか、ちょっとした隙間から落ちたのか、屋根裏部屋の方へ入ってしまったんでしょう。
そういえば最近ツバメがたくさんアパート上空を飛んでいました。
屋根裏部屋に昼間行くと、ピーピー鳴いてる声が聞こえているので、何処かに巣があるのかもしれません。
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見えているのは息子の足 |
このツバメ、ヨーロッパアマツバメという種類のようです。
黒っぽい茶色一色で、羽を広げるとけっこう大きくとてもきれい。
顔は思ってたツバメの顔とまったく違っていました。
もっと丸くて雀とかに近いのかと思っていましたが、このツバメの顔はどちらかというとハヤブサなんかに似ているように感じました。
くちばしの形が違うけれど、頭の形は平たくて身体とラインがつながっているデザインです。
羽を広げた姿を見たときに、ガッチャマンの武器を思い出しました。
すごく速く飛べそう。
でも、バタバタして何度か飛ぼうとしたツバメ君、どうやらまだあまり上手に飛べない様子。
しかも足の力がすごく弱いようで、地面を雀や鳩のように歩けないみたい。
それでもくちばしと足を使って、シャツを上に上によじ登ろうとはするんですね。
その姿はとても可愛らしかったです。
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箱のふちには長く留ってられませんでした。 |
その日の夜は、寒くならないよう柔らかい布や紙を敷き詰めた靴の箱の中へ入れて、バルコニーに出すことにしました。
鳥の朝は早いようですし、私たちは旅行帰りできっと遅くまで寝てるはずです。
そして翌朝。
やっぱり9時近くまで寝ていた私たち。
子供たちは起きると同時に、ツバメがどうなったかバルコニーに見に行きました。
箱は空っぽ、どこかに飛んでいったのかと思いつつ、それでもバルコニーをあちこち見てみると、、、隅っこにぺったり落ちてました。
ツバメ君、足に力なさ過ぎだろう、、、いったいどんな足場の所に住んでるんでしょう?
「まだいた!」子供たちは大喜びでした。
しかし、野生動物は自然に帰すべき。
どうせなら少しでも緑の多い方がいいだろうと、アパートの中庭に面したベランダに連れて行きました。
さて、どうにかしてツバメ君の置き場というか、安心していられる場所を考えなくてはなりません。
止まり木には乗れないみたいだし。
何か良い物ないかと探していた私の手からもそもそ出て、シャツの方へどんどんよじ登り始めました。
けっこう速い、足に力がないわけじゃないみたいですね。
壁に張り付いて生活しているのかな?
家族はワーワー言いながら見ているだけ。
背中を回って首の後ろまで上がって来たところで、飛んで行きました。
私にはよく見えなかったのですが、飛んで行ったというより落ちて行ったような気がしないでもありませんが、、、
ベランダは日本でいう3階。
結構な高さがあるので、上手くすればそのまま飛んで行ける高さです。
でもなんかどこかに再び着陸してるような気がしますね。
娘も息子も、その後しばらく中庭を散策しましたが、ツバメ君は見当たりませんでした。
下の階に住んでいる家族のベランダに落ちたんじゃないかと、話をして探してもらいましたが、いませんでした。
どこかで生き残ってることを祈るしかないですね。
ヨーロッパアマツバメ、とても美しいお客さんでした。
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